あだるとちるどれん???

(マリア・アイリス)


(皆は・・・アイリスの事を・・・)
 マリアはパジャマを片付けた後、ベッドに座り込んで皆のアイリスに対する接し方について考えていた。
(皆は、アイリスに対して母や姉の様に接していた。・・・それに比べて私は・・・浅草の一件から何も変わっていないのかもしれない・・・)
 マリアはそのままベッドに横になると、ぼんやりと天井に掛かった天蓋を見ていた。
(私は、間違っていたんだろうか・・・)
 マリアはそのまま眠ってしまったらしく、気付いた時には、もう日が暮れかけていた。
「マリア?気が付いた?」
 その声に気付いて顔を向けると、そこには心配そうにマリアの顔を見つめるアイリスの顔があった。
「え!?・・・アイリス?」
 マリアが恐る恐る左眼を触ると、そこには確かに自分の髪の感触があった。
「良かったー。マリアったらずっと気を失ってたから、アイリスいっぱい心配したんだよ」
 マリアが辺りを見回すと、再び医務室のベッドの上だった。
「アイリス・・・」
 マリアは、不意にアイリスの小さな体を抱き締めた。
「え?・・・どうしたの?・・・マリア?」
「・・・ごめんね、アイリス」
 混乱するアイリスを抱き締めながら、マリアの瞳から涙がこぼれた。
「え?え?え?ねぇマリア、泣かないで。アイリスもうちゃんとマリアの言う事聞くから」
 アイリスが声を掛けると、マリアはやっとアイリスの体を離し、ベッドに半身を起こした状態で頭を下げた。
「ごめんなさい。私も貴女の意見をちゃんと聞かないといけなかったわね」
「ううん、アイリスがいけなかったの。マリアはアイリスの事心配して言ってくれてるのに、ちっとも言う事聞かなかったから・・・」
 そう言ってアイリスも頭を下げた。
「でも・・・」
「よろしいんじゃありませんこと?それでおあいこって事で」
 その声にマリアがドアの方を向くと、ドアの向こうに全員の顔が見えた。


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