あだるとちるどれん???

(マリア・アイリス)


「あ・・・あ・・・あ・・・・」
「それがね、爆発音に気付いて私達が医務室へ運んだ時にはもうこうなってたみたいなのよね」
 あやめも、声の掛け様が無さそうに、情況だけを簡単に説明した。
「で・・・、アイリスはどうしました?」
 マリアは、アイリスが居ない事に気付いて質問をした。
「アイリスなら、もうとっくに目を覚まして、大神君と出掛けたわよ」
「隊長とですか?」
 本来なら、大神と出掛けるのは本物のマリアだった筈だっただけに、マリアは軽いショックと、嫉妬心を憶えた。
「ごめんなさいね。アイリスがどうしても大人の姿のままで大神君とデートがしたいと言って聞かないものだったから、ついね・・・」
 事情を知っていたあやめは、申し訳無さそうにマリアに謝った。
「・・・そう言えば、この前の誕生日の時に隊長と腕が組めなかった事を随分気にしてましたものね・・・」
 そう言いつつベッドを降りると、さほど広くない筈の医務室が、物凄く広く、そして大きく感じた。
(これがアイリスの視線・・・)
 マリアは改めてあやめを見ると、見上げる高さにあやめの顔があった。
「ねぇマリア。この事を今知っているのは、大神君と私と、支配人の3人だけなの」
 あやめは屈み込んでマリアに視線を合わせた。
「貴女は今日一日アイリスとして皆と接して御覧なさい。そうすれば、アイリスの気持ちも少しは理解出来ると思うわよ?」
 その一言に頷いたマリアは、そのまま医務室を後にした。


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