花火が来日した翌日、マリアはふと、かえでの部屋の前で足を止めた。
「君が来てくれて、本当に良かった・・・」
「いえ、私も・・・嬉しいです」
途切れ途切れに聞こえてくる言葉に、マリアは青ざめた顔を隠す様に、自室へと戻って行った。
「なぁ、マリアと隊長、何かあったのか?」
「いや、うちも気になって由里に聞いてみたんやけど、何も知らん言うてたで?」
ハクシキを打ち負かした後、マリアの様子が気になったカンナが紅蘭に耳打ちすると、紅蘭も原因が解らずに、首を横に振るばかりだった。
「・・・この所、マリアはんの霊力が異常に落ちてるんやけど、ホンマに何があったんやろ?」
「そう言えばマリアさん、花火さんが来日してから元気ありませんね。」
二人に気付いたさくらが首を突っ込むと同時に、マリアの鋭い視線が三人を貫いた。
「・・・撤収するわよ」
こみ上げる怒りを必死に押さえつけた物言いに、三人は黙って自分の光武へ戻って行った。
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