エリカが来日して数日経ったある夜の事。
大道具部屋から苦しそうな呻き声が聞こえ、見回り中の大神が覗いてみると、そこには団子状に重なった薔薇組の3人の姿があった。
「一郎ちゃ〜〜ん、助けてぇ〜〜」
斧彦の図太くも、助けないと殺されかねないと言いたげな声に大神は諦めた様に駆け寄って、三人を引き離すと、どうやら3人とも足に怪我をしたらしく、床にしゃがみ込んだまま動こうとはしなかった。
「足を挫いちゃったみたいなの、一郎ちゃん、摩ってぇ〜」
「大神中尉、私も摩って頂戴!!」
「あ・・・あの・・・私も・・・」
有無も言わせぬ物言いに、大神は言われるままに三人の足を摩っていると、真っ赤な顔をしたさくらが鬼の様な形相で近づいてきた
「さ・・・さくら君?」
「大神さん・・・貴方って人は・・・」
さくらの怒りが爆発しようとするその瞬間、さくらの後ろから何かが物凄い勢いでやって来て、さくらを突き飛ばした。
「大神さん!!貴方は何て素晴らしい人なんでしょう!!」
さくらを突き飛ばした事にも気付かずに、介抱を続ける大神の隣に座り込んだのは、他でも無いエリカその人だった。
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