熱帯夜の続くある夜の事。カンナはあまりの暑さに耐え切れずに帝劇の屋根の上に上って涼を取っていると、加山が屋根の梁の部分に手を掛けて顔を出した。
「こんばんは、カンナさん」
「よぉ、・・・いつもの事ながら訳解かんねぇ所から顔出すなぁ、あんた」
カンナが呆れた様に言うと、加山は苦笑しながら屋根の上によじ登ってきた。
「最近大神をからかうのが楽しくて、つい変な登場の仕方になってしまうんですよ」
加山はカンナの隣に座ると、恥ずかしそうに頭を掻いた。
「あんた、いっつも隊長の事ばっかり考えてるみたいだけど、まさか・・・?」
「俺に男色の気はありませんよ」
カンナはジト目で加山を見ながら、後ずさりを始めると、加山はキッパリとそれを否定した。
「あはは・・・悪ぃ悪ぃ、冗談だって」
「・・・今のは冗談には聞こえませんでしたがね」
気まずい空気の中、お互いの目が合った瞬間、どちらともなく吹き出し、腹を抱えて笑いあった。
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