「二人共、今日はご苦労だった」
米田はそう言うと、酒の瓶を机に置いて、姿勢を正した。
「・・・マリア、悪かったな・・・大神が皆に付き合うって言い出す事位解っていたんだが、アイリスの嬉しそうな顔見ちまったら、何も言えなくなっちまった。」
「いえ・・・そんな・・・」
マリアの心中を察した一言に、マリアは赤くなって顔を伏せた。
「あの、支配人・・・御用は・・・?」
朴念仁の大神は、二人の会話の趣旨が理解出来ずに質問をすると、米田は呆れた目で大神を一瞥した。
「大神・・・お前もう少しマリアの事を考えてやれや。
・・・折角互いの想いが伝わってこれからって時に、皆に良い顔ばっかりしてたら、マリアに愛想つかされるぞ?」
その言葉に、大神は昼間の行動を振り返ってみた。
確かに大神は皆に均等に優しくしていた。
その優しさは当然マリアにも向けられたのだが、恋人であるマリアにとっては、皆と同等に扱われる事に対して、言葉に出せない寂しさがあったのかもしれない。
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