迷い猫

(ゾロ)


「友達の家がここから近い事を思いだしたから、其処でご飯食べようと思って」
「だったら、あんた一人で行けばいいだろ?」
ゾロはなんとなく面白くなくなって、子供の様に横を向いて答えた。
「・・・でも、その子多分、お腹空いてるわよ?」
女は子猫の口元に指を差し出すと、子猫は、指を噛む様にして舐めだした。
「だったら猫だけ連れて行けばいいだろ?」
「でも、その子は貴方と離れたくなさそうよ?」
その一言に諦めを感じたゾロは、子猫を抱いたまま立ち上がった。
「じゃあ、私は其処で食べる物買ってくるから、ちょっと待っててね」
女はそう言うと、向かいにある食料品店に走って行った。
「・・・変な女」
ゾロはそう呟きつつも、その不思議な雰囲気に包まれた女に対して妙な安心感を感じていた。


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