これはまだ、ゾロが賞金稼ぎとして生計を立てていた頃のお話。
(ちっ、なんなんだよこの街は・・・)
鷹の目のミホークを追い求め海に出て以来、故郷への帰り道を見失ったゾロは賞金稼ぎとなり、気付けば
「賞金稼ぎのゾロ」
と言う異名まで取るほどまでに剣の腕も上達していた。
ところが・・・
「・・・腹減った・・・」
この街ローグタウンには、悪党らしい人物の影さえ感じられなかった。
何でも、この街に来たばかりの海軍の新人大佐と、賞金稼ぎの間では知らない者はいないとされる
「子連れのダディ」
が居る物だから、大物の賞金首はおろか、小物の悪党までナリを潜めてしまい、探し出す事は困難を極めていた。
他の土地へ行くにも、既に路銀を使い果たしてしまい、現に此処に到着してから3日も経つというのに、満足に食事も摂れなかった。
「・・・最悪だな」
ゾロは頬を伝う冷たい感触に気付くと、空を睨み付けたあと、雨宿りの為に休業中の店の軒下へと身を寄せた。
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