「でも・・・その人の消息がある日突然不明になって、情報によると海難事故にあった可能性が高くて・・・そんな中貴方に会って、私はやっとその人の気持ちが解って・・・そしたら何だか急に・・・ごめんなさい・・・」
たしぎはそこまで言うのがやっとの様子で、言い終えた途端に泣き崩れてしまった。
「・・・すまない、余計な事を聞きすぎた」
ゾロが屈んでたしぎに声をかけると、たしぎはゾロの胸に飛び込んだ。
「ごめんなさい・・・少しで良いです・・・このまま泣かせて・・・くだ・・・さい・・・」
ゾロがきつく抱きしめると、たしぎは涙が枯れ果てるまで泣き続けた。
「すいません、関係のない話に付き合っていただいて」
腫れ上がった瞳のまま、たしぎが頭を下げると、ゾロは首を横に振った。
「・・・そいつはきっと生きてるよ」
ゾロは、赤くなった顔を見られない様に、たしぎに背を向けて言った。
「え?」
「そして、パクリだって言った事を後悔してると思うぜ・・・あと・・・そいつがあんたの顔を見るとすぐ逃げるのは、きっと怖いんだよ・・・憎しみをぶつけられるのが・・・それと」
ゾロは言いかけた口を一旦つぐんで歯噛みした後、意を決して口を開いた。
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