宮殿に程近い砂漠に来た二人はらくだに乗ったまま、初めての夜の散歩を楽しんでいた。
「寒くないか?ビビちゃん」
サンジが声を掛けると、ビビは首を小さく横に振った。
「あのね・・・今から言う事を黙って最後まで聞いてほしいの」
宮殿を出てから今まで一言も喋らなかったビビは、下を向いたまま呟く様に言った。
「あ、あぁ、解かった」
サンジの返事を聞くと、ビビは下を向いたままで口を開いた。
「・・・あのね、私・・・サンジさんの事がずっと好きだったの・・・でも、サンジさんのナミさんへの気持ちは解かっていたから黙っていようと思ったけど・・・今言わないともう・・・!!」
ビビが全てを語り終える前に、サンジはビビを抱き締めた。
「・・・!!」
突然の出来事に、ビビは動く事も、声を出す事も出来なかった。
「逆だよ、ビビちゃん・・・」
「え?」
「俺が本当に好きなのは君だよ」
ビビが驚いて振り返ろうとすると、サンジはビビの頭を自分の肩に押し付けた。
「・・・ごめん・・・今は・・・見ないでくれ・・・」
ビビは、サンジの肩に顔を埋めたまま頷いた。
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