「・・・俺を足止めして、仲間を救おうとしているのか・・・健気なものだな」
「俺は腹が減ったと言う奴を放っておけないタチなんでな」
食前酒代わりに出されたビールを口にしながら、スモーカーがサンジに声をかけると、サンジはそう答えつつも、耳がほんのりと赤らんでいた。
「ふん・・・まぁ、東の海でも指折りのコックの料理だ、期待させてもらおうか」
ソファーに腰を下ろし、着ていたジャケットを脱ぎ捨てたスモーカーは、素直にサンジの料理を期待する様にぼんやりとサンジの後姿を眺めていた。
「出来たぜ。席につけよ」
言われるまま席につくと、ワインと共に前菜が運ばれた。
「・・・てめぇの分はどうした」
「これ、フルコースだぜ。俺は最後まで料理してるに決まってるだろうが」
眉間にしわを寄せ、サンジを見ると、サンジもまた、スモーカーを見返す。
「・・・全部出来てから呼べ。俺はテラスに居る」
そう言うと、スモーカーは踵を返してテラスへと出て行ってしまった。
「・・・本当に我侭なオヤジだな」
サンジと共に食事をと言う意図が見え見えな態度に、サンジは嬉しそうに苦笑を洩らしつつ、急いでキッチンへと戻り、自分の分も含めた夕餉の準備に追われた。
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