それから数日後、菊五郎の隠れ家に足下はやってきた。
「菊五郎の旦那、大変お待たせしました。こちらにございます」
菊五郎は差し出された風呂敷を開けると、歓喜の声を上げた。
「おぉ!これこそまさに俺様の求める靴だ!柄も良い具合じゃねぇか!」
「おっといけない、実はこの靴、こちらの着物と合わせるともっと良いでやんすよ♪なんと言っても、倫敦から直接仕入れた品物でございますからね」
そう言ってもう一つの風呂敷から一着の洋服を取り出すと、菊五郎は再び歓喜の声を上げた。
「おぉぉ!これは何て俺様好みな着物なんだ!良いぞ、この着物も買おう!いくらだ!?」
菊五郎は足下に金を渡すと、すぐさま着替えを済ませ、絹の元へ急いだ。
その頃、菊五郎の動向を感じ取った絹は、急いでカブキに連絡を取り、カブキもまた絹の元へ急いだ。
「よぉ、愛しの絹。どうだ?今日の俺様は一味違うだろ?」
菊五郎の歯の浮いたセリフは耳に入らず、絹が菊五郎の格好にただただ唖然とする中、嵐の札を使ったカブキが、文字通り風の如く姿を現した。
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