身勝手

(天外魔境2/カブキ)


尾張に降り立ったカブキは、慣れた道をまっすぐに突き進み、長篠町の手前にある洞窟へと入っていくと、通路に置かれたつぼが、一斉に火を噴き、奥に据えられた台座の上に、ヘビ仙人が姿を現した。
「・・・なんじゃ、誰かと思ったら、お前か」
「けっ、相変わらず派手好きなジジイだな」
カブキはそう言ってヘビ仙人の前に立つと、黙って右手を差し出した。
「・・・なんじゃ。今更小遣いの欲しい歳でもなかろう」
「とぼけんじゃねぇよ、さっさと持ってる巻物全部よこしやがれ!・・・状況は解ってるんだろ?」
ヘビ仙人は、ギロリとカブキを見上げた後、深いため息をついた。


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