カブキは宿を出た後、そのまま人気の無い浜まで卍丸を連れ出した。
「卍丸・・・お前、暗黒ランを斬っちまったら、やっぱり母ちゃんの元へ帰るんだろ?」
「うん・・・まぁ・・・」
「けっ、待ってる人が居るってのは、良いご身分だよな・・・悪い、お前だって父ちゃん亡くしてるのにな・・・」
カブキの一言に、卍丸はハッとした表情でカブキを見た。
「・・・俺にも一応ヘビ仙人のジジイが居るが・・・お前、絹の所には時間が許す限り会いに来てやれよ?・・・別に極楽の心配なんざしてねぇが、絹はまだ子供だ。シロも死んじまって本当に一人になっちまったあいつを支えてやれるのは、お前だけなんだからな。まぁ、俺様もなるべく来るつもりだが、女たちがやきもち妬いても困るからよ」
言い方はいつものふざけた口調だったが、カブキの眼差しは真剣そのものだった。
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