広島の町を救った卍丸達は、戦いの傷を癒す為に、暫し広島に滞在していた。
そんな中、絹は、時間を見つけては白銀城のあった場所へと赴いては手を合わせる事が、毎日の日課となりつつあった。
極楽は、いつもの様に絹が出かけた後で、部屋に残っていた二人に声をかけた。
「絹の事なんだが・・・」
極楽の言葉に、卍丸とカブキの二人は、静かに極楽の前に黙って座った。
絹は秘められた力を開放したにも関わらず、卍丸達に受け入れられた事で、本来の明るさを取り戻しつつあった。
しかし、吹雪御前をその手にかけた事を悔い、毎日城のあった場所に赴く姿を見ていると、絹の言い知れぬ悲しみと寂しさが、ひしひしと3人の胸に突き刺さってくる。
「暗黒ランを全て斬ったら・・・わしは絹とここに残ろうかと思っておるんじゃ。
・・・わしにも、絹にも、もう帰る場所が無くなってしまったからの・・・」
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