それから数日間の間にレニのタンスは洋服で一杯になった。
皆、自分の着られなくなった洋服や着物などをレニに与えた故の事だった。
それからレニは色々な服を試す様に色々着てはみたが、結局いつものボーイッシュな格好に戻ってしまった。
「やっぱりレニは動き易い格好が好きみたいね・・・」
「そうやな・・・チャイナも慣れないと着にくいからなぁ・・・」
「でも、レニはレニなりに気を使っていたと思うぜ?」
中庭でフントを遊ぶレニを、廊下の窓から見ていたさくらと紅蘭が話していると、カンナが後ろから声を掛けた。
「あ、カンナさん」
「いつの間に来たんや?」
「お前らがボーっとレニを見ている間にだよ」
カンナはそう言うと、二人の間に入ってレニを見た。
「・・・あいつさ、みんなに貰った服を着て、それを似合うと言われるのが嬉しかったとは思うぜ?でもさ、それは本当のレニじゃない。」
「・・・」
「あいつは何て言うか・・・透明なイメージがあるから、どんな服でも似合うんだよな。だから皆もつい自分の好みに合わせようとするけど、結局レニはレニなんだよ」
「・・・」
核心を突いたカンナの一言に、二人は黙り込んだまま俯いてしまった
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