これは、大神が巴里滞在中のお話。
「おい、ベッドはここで良いのか?」
「そうね、窓際に置いて頂戴」
紅蘭とカンナが届いたばかりのベッドをレニの部屋へ運び込むと、次にアイリスが洋服ダンスを背後でふわふわと浮かせて部屋に入ってきた。
「マリア、このタンスは?」
「そうね、ベッドの向かいに置けば良いと思うわ。・・・こんな感じで良い?レニ。」
アイリスが言われた場所にタンスを移動すると、マリアは振り返って、入口近くでその様子を黙って見ていたレニに話し掛けた。
「あ、うん。機能的にまとめられて良いと思う。」
いままで呆然と自分の部屋が変わっていく様を見ていたレニは、マリアに声を掛けられた途端、ハッとした顔でマリアに返事をした。
「服は自分で入れた方が良いわ。どこに何が入っているか解らなくなってしまうからね」
マリアが微笑みながらレニに言うと、レニは早速トランクを開けて衣服をタンスに入れ始めた。
「レニの服って、もしかしてそれだけ?」
数着の衣装が入っただけのタンスを見て、さくらが思わず口を滑らせた。
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