手袋

(サクラ大戦/マリア・カンナ)


「さくらが言ってたぜ、シンデレラの時と愛ゆえにの時で、マリアさんの手の暖かさが違った気がするってな。でも、それはさくらの気のせいなんかじゃなくて、きっとお前が変わり始めたのを、さくらが感じ取っていたからなんだろうな」
「・・・そうね。・・・大神さんに会うまでの私は、結局誰も信じていなかったのかもしれない」
マリアはそう言って手袋を受け取ると、その純白の手袋をマジマジと見つめた。
「あ、間違えた。お前が今度するのは・・・・こっちだ」
その様子を見ていたカンナがハッとした顔でそう言うと、部屋の隅に置かれた大きな箱から、小さな箱を差し出した。
「これは?」
「隊長から預かってたんだ。大神さんが出張から戻ってくるまでに、サイズを確かめておいてくれってさ。・・・へぇー、これが引退公演の衣装かぁ・・・」
小さな箱には、白の手袋。
そして、大きな箱には、純白のドレスが入っていた。
カンナはしみじみとそう言うと、箱を持って部屋の中央へと戻ってきた。


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