わがままジュリエット(サンジ×ゾロ) |
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「・・・これって、鬼の撹乱って奴?」
「いや、違うぞナミ。撹乱ってのは、腹痛の事だからな」
「・・・てめぇら・・・うるせぇぞ・・・」
ナミとウソップが囁きあってる中、苦しそうに文句を言っているのは、生まれて初めて高熱を出したと思われるゾロだった。
「昨日あれだけ言ったのに炎天下で一日中昼寝なんてしてるから日射病になるんだぞ!!たまには医者の意見もちゃんと聞けよ!!
良いか?今日は絶対に船から一歩も出るなよ?出たら死んじゃうからな!!」
チョッパーは、文句を言いながら道具を鞄に押し込むと、怒って部屋を出て行った。
ゾロは前日、チョッパーに散々注意されたにも関わらず、夏島海域の空の下、一日甲板で昼寝をし続け、日射病になったのである。
「・・・なぁ、あれ放っておいて良いのか?」
チョッパーが部屋を出た後で、ドアの横で寄りかかっていたサンジが声を掛けた。
「あぁ、日射病は、とにかく冷やして水分を充分に取れば心配ないぞ」
心配を必死で押し隠しているサンジを見て、チョッパーはニッコリと笑って答えた。
「そうか、だったらこの水ぶっかければ直るんだな?」
その声に、二人は恐る恐る振り返ると、そこには大きな水瓶を持ったルフィが嬉しそうに立っていた。
「ルフィ・・・・」
「ん?なんだ二人共、怖い顔して」
「・・・てめぇは、一編死んでこーーい!!」
サンジの蹴りと、チョッパーのパンチを同時に喰らったルフィは、急いで立ち寄った島の彼方へと飛ばされて行った。
「ふぅ・・・まぁ、折角島に上陸出来た事だし、あれは俺が看てるから、皆は食料の調達でもして来てくれよ」
皆はサンジの意見に素直に従い、次々と船を後にした。
「よぉ、調子はどうだ?」
「・・・良いわけねぇだろ?」
誰も居なくなった船内で、サンジがトレー片手にゾロの顔を覗き込むと、ゾロは真っ赤な顔でサンジを睨み付けた。
「頭は痛ぇし、体は思う様に動かねぇし、畜生・・・」
サンジは、文句を言っているゾロを可愛く思いつつ、そっと額のタオルを外して、冷たいタオルと取り替えた。
「病気の時位、大人しくしてろ」
サンジがそう言って、ゾロの髪を撫でると、ゾロがその手を掴んだ。
「喉・・・乾いた・・・・」
「あぁ、水な」
サンジがトレーに乗せたカップを手に取って、ゾロに渡そうとすると、ゾロはそれを拒否した。
「飲ませろよ、・・・俺は病人だぞ」
視線の定まらない目で、ゾロがサンジを見ると、サンジは小さく笑った後で、水を口に含んだ後、ゾロの唇と重なった。
「・・・もっと飲むか?」
「・・・腹減った」
「やれやれ、わがままな病人だな」
サンジがそう言って立ち上がろうとすると、ゾロはその手を掴んでやめさせた。
「何だよ、腹減ったんだろ?」
「・・・やっぱり傍に居ろ」
ゾロの訴えに、サンジはニッコリ笑って、トレーの中から小さな器を取り出した。
「もっと腹に溜まる物が良いのかと思ったんだけどな・・・」
そう言ってサンジが差し出したのは、すりおろしたリンゴだった。
「なぁ」
「ん?」
スプーンですくったリンゴを食べさせてもらいながら、ゾロはサンジを見た。
「また俺が熱を出したら、こうやって優しくしてくれるか?」
サンジは優しい目で、ゾロを見つめた。
「俺はいつだって優しいだろうが、クソ野郎・・・」
―終わり―
■あとがき■
お待たせしました。
表では初めてのサンゾロだったんですが、元来好きなカップリングなせいか、書き始めたら、かなり順調なペースで進められました。
今回は、
「我儘ゾロと、ママサンジ」
と、言うリクエストでしたので、ゾロが我儘を言いそうな情況として、病気にしてみました。
こんな物で宜しければ、どうぞ貰ってやって下さい。