Cherry blossom(スモーカー×エース) |
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春の柔らかな日差しを浴びて昼寝にいそしんでいたエースの頭上が、不意に曇った。
(・・・ん?)
日差しを浴びて眩しく光る砂浜に浮かんだ一つの影を薄目を開けて見上げると、呆れた様に見下ろす、見慣れた顔がそこにあった。
「よぉ」
「あぁ」
短い挨拶の後、エースは覗き込んだ首に腕を伸ばし、唇を重ね、数ヶ月ぶりのキスを楽しんだ。
「・・・人に見られたらどうする」
「相変わらずだな、こんな時期外れの海なんて、誰もこねぇよ」
エースはそう言って微笑むと、もう一度唇を重ねた。
「ふぅ・・・」
唇を離した後、エースは淋しそうな吐息をもらした。
「・・・」
相手は言いたい事を理解している様に、隣に腰をおろして、海を見つめた。
「なぁ・・・」
「ん?」
「・・・・・・・・・腹減った」
がくっと肩を落としたスモーカーを尻目に、エースは近くにあったレストランへと飛び込んだ。
「あぁ、そういえばさ・・・」
「物を口に入れたまま話すな」
勝手に料理を注文し、来た端から平らげて行くエースを見ながら酒を飲んでいたスモーカーが渋い顔をすると、エースは食べ物を飲み込んで一息ついた後、再び口を開いた。
「これ食ったら、ちょっと付き合えよ」
エースはそう言って残った食事を綺麗に平らげた後、外でスモーカーの出てくるのを待って、町外れの森の中へと姿を消した。
この世界では珍しい竹林を抜け、奥へと進んで行くと、岸壁に出た。
「こんなところに何が・・・おい?」
「どこ見てるんだよ、ここだよここ」
スモーカーが声に気付いて顔を上げると、傍に生えた巨木の枝に、エースが腰を下ろしていた。
「これは・・・」
「早く上がって来いよ。良い眺めだぜ」
スモーカーが隣に座ると、満開になった花から、爽やかな香りが二人の鼻腔をくすぐった。
「これは・・・桜か」
「あぁ、この島の桜は、この辺りじゃ一番早く咲くんだ。誕生日には、間に合わなかったけどな」
エースが照れて視線を反らすと、スモーカーがその肩をそっと抱いた。
「・・・ありがとう」
「誕生日おめでとう」
二人は寄り添ったまま、月明かりに映える桜の花を眺めていた。
■あとがき■
ふぇぇ・・・とうとう間に合わなかったです(T_T)
本来なら誕生日前にアップする予定だった小説ですが、すっかり遅れてしまいました(T_T)
えー、この話、本当はもっと別の展開を考えていたのですが、我が家の桜が早咲きの品種なので、急遽ネタとタイトルを変更しました(^^ゞ
また今年も懲りずに小説書いて行きますので、どうか見捨てないでくださいね(^^ゞ