素直になれなくて(サンジ×ナミ) |
トップページ 利用規約 メニュー |
船内では、今日もサンジが食堂で夕食の仕込みに追われていた。
いつもは楽しそうに料理を作るサンジだが、今日はいつもと何処か違っていた。
「サンジ君、空いたお皿、洗っておくわね」
いつもと様子の違うサンジを気遣い、ナミが珍しく手伝いを申し出た。
「え?あぁ・・・ありがとうナミさん」
サンジは小さく笑って礼を述べたのみで、また怖い顔で鍋を見つめている。
「サンジ君」
「・・・」
「サンジ君!」
ナミはその声に驚くサンジの顔をジッと見た。
「どうしたの?今日のサンジ君何処か変よ?」
その一言を聞いた途端、サンジの瞳から涙が溢れ始めた。
「!!・・・サンジ君?」
「味がしないんだよ・・・」
「え?」
「今朝から何食っても味がしねぇんだよ・・・」
そう言った途端、サンジはその場に倒れこんでしまった。
「気が付いた?」
サンジが目を覚ますと、其処は男部屋のベッドの上だった。
「チョッパーの話だと、過労が原因だから、暫く休めば直るって」
「他の奴らは?」
「丁度近くに小島があってね、皆は其処に夕飯を食べに行ったわ」
「ナミさんは?」
「私はサンジ君と食べようと思って・・・」
「じゃあ、俺が・・・」
「駄目よ、横になってないと・・・!」
起き上がろうとするサンジを寝かせようとした勢いで、ナミがサンジを押し倒す形になってしまった。
「ナミ・・・さん・・・」
サンジは、慌てて起き上がろうとするナミの腕を掴んで、強引に抱き寄せた。
「!!」
「・・・もう少しこのままでいさせてくれないか?」
サンジの切なげな言葉に、ナミは、抗う仕草もせず、黙ってサンジの胸に抱かれた。
「ナミさん・・・俺、本気だから・・・本気でナミさんの事好きだから・・・」
サンジの胸の鼓動がダイレクトにナミに伝わり、ナミの顔が赤くなった。
「サンジ君、辛い時は辛いって言ってよ・・・今みたいに素直に・・・」
「ナミさん?」
ナミは体を起こすと、そのままサンジに口づけをした。
「私も、少し素直になろうかな?」
「ナミさん・・・」
サンジは再びナミを強く抱き締めた。
「俺、必ずオールブルーを見つけるから・・・そしたら、その時はナミさんが海図を描いてくれよな」
「うん」
二人は再び熱い口づけを交わした。
―おしまい―
■あとがき■
お待たせしました。初のサンナミです。
何だか訳解かんない内容になっちゃって申し訳無いですねぃ。(滝汗)
サンジは料理の他にも色々やってそうだし、色々大変そうだなと思って考えたネタなんですが、喜んでもらえるといいな。