扉(天外魔境2) |
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「おい・・・いくつあるんだよ、この扉は」
丹波の外れにある鹿の子村。
この村で、ホテイ丸に再会した卍丸一行は、この先の浪華に一刻も早く進みたかったのだが、村に突如出来たと言う妙なほったての小屋の中に居た。
小屋の持ち主は、先日愛妻を亡くしたばかりのデューク・ぺぺ。
砂塵城から逃げ出したと思ったら、丹波の国でしつこく卍丸を付け回し、挙句にこんな小屋まで建てて卍丸の足止めをした張本人である。
しかし、この小屋はかなりシンプルな作りではあるが、無数にある扉が行き先をさえぎり、その上、扉の向こうには、沢山の魔物がひしめき合っているので、扉を幾つか過ぎたところで、カブキが愚痴をこぼしたのも頷ける話である。
「出口は何所なんだよ・・・」
火を吹いて敵を焼き尽くした極楽が、煙を吐きつつ言うと、回復呪文を唱え終えた絹が、黙って目の前を指差した。
「この先なのか?」
「・・・この扉の先に、物凄く邪悪な気を感じるわ・・・きっとこの向こうが出口」
卍丸が真剣な顔で絹を見ると、絹は鋭い眼差しを扉に向けていた。
「よし、回復も済んだ事だし、さっさと片付けようぜ!」
極楽の一言に、皆が頷くと、目の前に立ちふさがる、簡素な扉を開いた。
すると、絹の予言通りにぺぺは居たが、卍丸達と刃を交える事無く、逃走してしまった。
「愛してるよ、卍丸」
の一言を残して・・・。
「のぉ、卍丸。お前を慕う者が多くて、お前も幸せだのぅ」
ぺぺから衝撃の発言を聞いた直後に極楽の追い討ちを掛けられた卍丸は、返事をする気力も無く立ちすくんでいると、極楽が卍丸の肩に手を掛けた。
「そうか、言葉にならない程に感激したのか・・・」
「ち!ちがっ!・・・あ」
「卍丸・・・俺様は女しか愛せないからな・・・」
後ずさりしながら呟くカブキの言葉にとどめを刺され。卍丸は真っ白になったまま、暫く動けなかったと言う。
―終わり―
■あとがき■
はぁー、またまた久々の更新になってしまいましたが、楽しんでいただけたでしょうか?
今回のお題はやはり天外しかないなと思って今回の話を考えましたが、微妙に中途半端でしたね(^^ゞ
やっぱりギャグは難しいなと感じた反面、とても楽しく書けた作品です。