はじまり

(天外魔境2/卍丸)


最初は、母ちゃんを助けたい。ただそれだけの為に戦った。
次は母ちゃんの願いだから・・・ただそれだけの為に尾張へと向かって俺は旅に出た。
でも、初めて紅丸に出会って、暗黒ランを斬った時、俺の中で何かが変わった気がしたんだ。
最初は高山の暗黒ランさえ斬ってしまえば、全てが終わると思っていた。
でも、俺の予想は大きく外れたと同時に、俺がやらないといけない・・・俺じゃないと出来ない事なんだと言う事がハッキリ自覚出来た。
正直、最初は不安で怖くて仕方無かった。でも、旅を続ける内に、たくさんの仲間が出来た。そして多くの悲しみや喜びを知った。
そして何より、人を想う心の大切さを知った気がする・・・。
血に染まった京都、その匂いに吐き気を憶えながら、俺達は最後の闘いに挑む。

こんな悲しい闘いを、二度と繰り返さない為に・・・

―終わり―


■あとがき■
えー、初っ端から短いですが、とりあえず最初と言う事で、新コンテンツである天外魔境を取り上げてみました。
で、一番最初に書きたかったのがこの話だったんです。
考えてみると、15の男の子が、いきなり運命だの宿命だのと言われて、命がけの旅になんて出るだろうか?と、単純に考えつつ、最初と最後の卍丸の成長を書きたかったんですが、上手く表現出来るのかしら・・・(汗)




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