旅立ち(ワンピース/ウソップ×カヤ) |
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黒猫海賊団を撲滅し、旅立ちを翌日に控えた夜。ウソップはカヤの屋敷の下にいた。
いつもの木に登るわけでも無く、静かに2階の窓を見つめるその姿は、どこか寂しげであったが、その目は何かを決意したかの様に、まっすぐ上を見つめていた。
同じ頃、カヤがふと目を覚まして、窓から下を見ると、カヤには気付かぬ様子で、こちらを見つめているウソップの姿が見えた。
カヤは、別れの予感を感じ、パジャマの上に上着を羽織った後、使用人を起こさぬ様にそっと屋敷を出て、自室の下へと回り込んだ。
「こんばんは」
「!?カヤ・・・」
驚きで大声が出そうになるのを自らの手で口を押さえ、もごもごと名前を呼ぶと、カヤは可笑しそうにクスクスと笑っていた。
「眠れないのか?」
「ウソップさんこそ」
カヤの言葉に、ウソップは気まずい雰囲気で俯いてしまった。
「・・・行くんですね」
「あぁ、朝にこっそり発つつもりだったんだけどな、やっぱりカヤには何でもお見通しだな」
照れながらそう言って、ふとカヤを見ると、カヤの瞳からは大粒の涙が溢れていた。
「カヤ・・・」
「ごめんなさい・・・でも、本当に行ってしまうと思ったら・・・涙が勝手に・・・」
カヤはそう言うと、後ろを向いて、涙をそっとぬぐった後、何事も無かった様に微笑んだ。
「気をつけて行って来て下さいね」
にっこりと微笑んで言うと、ウソップは悲しそうな顔をした。
「カヤは嘘が下手だな」
「だって・・・だって・・・」
涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら、カヤはウソップの胸に飛び込み、大声で泣いた。
「ごめんね、もう平気」
ウソップの胸元がぐっしょりと濡れる程泣いた後、カヤはようやく顔を上げた。
「カヤ・・・俺・・・」
「良いの」
何かを言いかけたウソップをカヤはキッパリと制した。
「私は待つって決めたんです。そして、待っている間に一杯勉強して、貴方と共に旅立てる様準備するんです」
朝日が二人を照らす中、カヤは嘘偽りの無い微笑をウソップに見せた。
「いってらっしゃい。私、いつまでも待ってます」
「・・・必ず迎えに来る。これは嘘じゃないから」
朝日に照らされながら、二人は秘密の誓いを立て、己の進むべき道を再確認した。
―終わり―
■あとがき■
あー、遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
年明け早々から、クサくてすいませんって感じですが、実はウソカヤ至上主義の私としては、書けて嬉しかったりします。
私は基本的に色々なカプの組み合わせを楽しむタイプなんですが、ウソちゃんだけは例外。
ウソちゃんの彼女はカヤしか居ないでしょ!!と言うのが、桜葉の定説でございますので、ウソちゃんとカヤちゃんに関しては、他のカプは書く気が全くありません。
と、まぁ、こんな感じで、今年もクサい青春を綴っていこうと考えておりますので、今年も宜しくお願い致します。