月下美人

(大神×レニ)


 巴里からの帰国後、夜の見回り中に出向いた大神の目に、一つの影が飛び込んできた。
(あれは・・・)
 中庭を覗くと、そこには月夜に照らされ踊るレニの姿があった。
 大神はそっと中庭に続くドアを開けたが、その音に気付いたレニが動きを止めて振り返った。
「あ、ごめん。邪魔だったかな?」
「ううん、隊長を待ってたから・・・」
 申し訳無さそうに頭を掻く大神にレニはそっと近づき、抱きついた。
「会いたかった・・・」
「レニ・・・」
 巴里から帰ったばかりの大神にとって、レニの変貌ぶりは正に驚くばかりだった。
「・・・どうした?」
 レニの頭をそっと撫でながら優しく聞くと、レニは大神の胸に顔を埋めたまま口を開いた。
「僕、巴里では安心したって言ったけど、・・・本当は怖かったんだ。」
「怖い?何が?」
「隊長が、もう戻って来ないんじゃないかとって・・・もう僕の事を見てくれないんじゃないかって・・・」
「レニ・・・」
 大神はレニの背中をそっと抱き締めた。
「!?」
「俺もレニと同じ事を考えていたよ・・・正直、眠れない日が何度もあった」
「隊長・・・」
 顔を上げたレニの顔が月明かりに照らされて何とも妖艶な表情になった。
「ずっと一緒に居ような」
「うん・・」
 月明かりの下、二つの影が一つとなった。

―終わり―


□あとがき□
 えー、砂吐きました?すいませんねぇ。
レニって、何か月が似合うなと思って先にタイトルを考えて、次に私だったらあんなに信頼しあってる様子を見たら不安にならないのかな?って疑問から内容を考えました。こんなんでよかった?


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