「大神さん!・・・何時の間に?」
「大分前から居たけど、何だか声を掛けづらくてね」
大神はそう言うと、さくらの隣に並ぶ様に立った。
「大神さん・・・でしたよね?」
「はい」
「さくらを幸せにしてあげて下さい。・・・もしさくらを泣かせる様な事をしたら、その時は俺がさくらをさらいに来ますよ」
たけしの真剣な眼差しに対し、大神は力強く頷いた。
「約束するよ。さくら君は、俺は絶対に幸せにする」
大神の言葉を聞いたたけしは、安心した様にさくらを見た。
「これで思い残す事は無くなったよ。じゃあ元気でな・・・さくら」
さくらは、差し出された右手を両手で包み込むように握り締めた。
「では、俺明日は早いのでこれで・・・」
たけしはそう言って立ち去り、その後ろ姿を見送っていたさくらの左手を大神がそっと握った。
「!!」
さくらが驚いて横を向くと、大神が優しげに微笑んでいた。
「幸せになろうな・・・さくら」
大神の一言に、さくらの瞳から一筋の涙が零れ、水面に映る二つの影が一つとなった。
―終わり―
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