風呂上りの夜空に

(ロベリア・紅蘭)


「・・・やっと気が付いたか」
大神が目を覚ますと、そこは脱衣所の床の上で、パジャマに着替えたロベリアと紅蘭が上から大神の顔を覗き込んでいた。
「あ・・・あぁ・・・すまない。つい体が勝手に・・・」
「・・・まぁ、此処に居ると他の奴らが風呂に入れないから、移動しようぜ」
三人は、浴室を出ると、中庭へと移動し、大神を挟む形でベンチへと腰を掛けた。
「・・・あんた一体何を考えてるんだよ?もう紅蘭に決めたんだろ?だったら半端な事するな!!」
ロベリアに怒鳴られ、大神が俯いていると、ロベリアは立ち上がって大神の襟足を掴んだ。
「良いか?私を振ってまで紅蘭と一緒になる以上は、紅蘭を泣かす様な真似したらただじゃおかないからな!!」
ロベリアの言葉に驚いた大神と紅蘭は、あまりの驚きに二人同時にロベリアを見た。
「・・・ロベリア」
「ふん、くだらねぇ事言わせるなよ。・・・馬鹿だからか?」
手を離したロベリアは、そう言い置いて、一人中庭を後にした。

気まずい雰囲気で取り残された二人は、ベンチに座ったまま暫く黙っていたが、大神が不意に口を開いた。
「紅蘭・・・ごめん」
その一言に対し、紅蘭は暫く黙っていたが、その後明るい笑い声と共に、暗い雰囲気を一掃する様な一言を発した。
「まったく・・・大神はんもドジやなぁ、見つかる様な覗き方して・・・。
そうやな・・・今度あんな真似したら、新兵器の実験台にでもなってもらいましょ」
大神が顔を上げると、そこにはいつもと変わらぬ紅蘭の笑顔があった。
「もう、あんな真似したらあかんで?」
「はい」

この瞬間から、大神が紅蘭の尻に敷かれる事が決定した事は言うまでも無い。

―終わり―


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