迷い猫

(ゾロ)


その夜、女の伝電虫が鳴り出した。
「もしもし?」
『俺だ』
「珍しいな」
『今日、俺の部屋に来ただろ?』
「解かった?」
『あれだけ綺麗になっていればな・・・それより、何故顔を出さなかった』
電話の相手は、部屋を使われた事より、会えない事を怒っていた。
「悪ぃ、顔出そうと思ったら迷い猫を二匹も拾っちゃったもんでね」
女は悪びれる様子も無く言うと、相手の溜息の音が聞こえた。
『お前も相変わらずだな・・・』
相手の一言に、女は苦笑を洩らした。
「そうだな、でも・・・また会いたいって思ったのは、あの子が初めてかも・・・」
『・・・今から来れるか?』
相手は苛立った様子で女に聞いた。
「無理さ、だって・・・」
女は窓から外を見た。
「もう、グランド・ラインに入るところだからな」

―終わり―


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